やぶさめ神事

飛ぶがごとく

 ことしの遠野まつりは日程が割れていて、変則的です。わかりにくい。住んでいる人にもわかりにくいのだから、遠方から来る旅行者はもっとわかりにくいはず。来年からはわかりやすくなってほしいものです。

 それはさておき、走る馬上から的を射る<やぶさめ>は見ごたえのある神事です。馬上から的を射る者と、馬上から扇をかざして射手を褒め称える者が2人1組で、試技(というのかな)を行います。試技は3回。1回当たり3つの的がありますから合計9回射る機会があるわけです。この合計9回のうち何回的中したかでポイントが加算され…、などということはなく、的中すると客はどよめき、はずれると嘆息する、という迫力満点のパフォーマンスです。

 扇をかざして走る人を介添え奉行と言います。彼らは疾駆する馬上から「よう射たりやあー」と3箇所の的のところで叫ぶのです。初めてこの台詞を聞くときは、「射たりやあ」のところがどうしても「イタリア」と聞こえてしまいがちですが、そんなわけはありません。いずれにせよ馬上で人間の両腕は横に広げられ、人は馬とともに超低空を轟音とともに滑空するかのようです。

 ちなみに<やぶさめ>は漢字で<流鏑馬>と書くそうですが、どうしたらそのように読めるのか、わかりません。