冬のさきがけ


 朝6時ごろ起きて、窓の外を見たら、たぶん雨から変わったばかりであろうような雪がヒラヒラと降っていました。少しして犬たちを散歩に連れ出したとき、それは大きな花びらのボタン雪になっていて、地面のあちこちを白く染めだしました。馬の世話に行くと、馬の背中に、その白い花びらは落ちてはすぐさま溶けて、体毛に絡まって水滴となり透明に輝くのでした。
 落葉の森に、上空から絶えず雪が舞い落ちてきて、冬のオープニングセレモニーの時間でした。
 夕方、農道を車で北へ(附馬牛の方へ)進んでいると、東の方に六角牛山(ろっこうしさん)が、白く重く怖いような様子で座っており、これからはじまる長い季節の姿を思い知らされたような気持ちになりました。